<オーケーの歩み>
『年率30%成長に挑戦』
そんな決意をいたしますと、「カルフールとも何れは競合関係になるな」、また、「米国のウォルマートも最大の競合会社だな」という新たな認識が生まれまして、ウォルマートについても勉強を始めました。
『Everyday Low Price』を実行するためには、『Everyday Low Cost』の体制確立が不可欠です。ウォルマート、カルフールに負けない収支構造の会社にしなければ勝負にならない。総経費率(売上に対する総経費の比率)を15%にすることだ。この時からオーケーの経営改善指標を総経費率15%にすることに絞り、その実現に全力を集中して参りました。1996年3月6日、『年率30%成長に挑戦』を経営目標に掲げ公表しました。大まかに既存店で10%、新店で20%、併せて30%成長、です。
借入に頼らず、税引後の利益と減価償却の範囲内で新店投資を行うことにすれば、財務の安全性を確保しながら30%成長を着実に達成することができます。目標達成まで長い年月を要することになりますが、『急がば回れ、この道で行こう』と決心いたしまして、1999年9月8日、『借入無しで年率30%成長を達成する』に経営目標を改め、長期計画を作成し以下の経営項目ごとに目標数値を設定しました。先ず、総経費率を15%にすることが第1の段階、次に経常利益率5%が第2の段階、その上で、目標の『借入無しで年率30%成長を達成する』に挑戦することにしました。
総経費率15%と既存店の売上伸張率10%の目標達成が漸く視野に入ってきました。規模は全く違いますが、オーケーの収支構造は、欧米の一流流通企業並みになりました。欧米の一流流通企業も総経費率が15%程度になった時を契機に大発展を遂げています。オーケーも漸く基礎が固まり発展期を迎えたように存じます。
2002年7月5日
オーケー株式会社 代表取締役社長 飯田 勧